映画・ブラックパンサーの反応をアメリカから報告〜なぜブラックパンサーが流行るのか?〜

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はじめに

マーベルのヒーローもの映画の新作「ブラックパンサー」、公開からアメリカでは様々なレコードを塗り替える大ヒット作となっています。

なぜこの映画がこれほどに評価されているのかを現地アメリカから、その反響ととも解説します。

アメリカ人の反応

映画公開から最初の2週間は週末では映画館まで足を運んでもチケットが買えないほどの人気でした。

そして何より多いのが黒人層、リピーターもかなりいるようで映画館のロビーでテンションが上がって馬鹿騒ぎしてるので、その光景を見て一緒に見たくないなと思い、引き返したこともあります。

周りの黒人の友達も「黒人の権威をサポートするために映画を観に行く!」と主張していました。

映画のレビューを見ると

しかし映画のレビューを見ると、良いレビューのほとんどは黒人層、白人からは「ひどい映画だった」「なんて幼稚な発想だ」などと言われている始末。

ではネタバレも含みますが、この「ブラックパンサー」はどのような映画でしょうか?

ブラックパンサーの内容

アフリカに架空の国ワカンダという国があり、文明が飛び抜けて発達しており、とても強力な武器を持ち国王は力を得るハーブとテクノロジーの塊であるブラックパンサースーツを着て超人的な力を得ることができる。

しかしその存在は国外には秘密にしており、国の周りにはホログラムで自然が広がる文明が発展していない第3国家を装っており、世界中にスパイを派遣して世界を影から監視している。

数十年前、現在のブラックパンサー、ティ・チャラの父親ティ・チャカの時代にティ・チャカは弟のン・ジャリをアメリカにスパイとして派遣。

しかしン・ジャリはアメリカで差別される黒人の姿を見て怒りを覚え、ワカンダから武器を輸入して黒人を武装させて黒人優位の社会を作る計画を立てる。

それを察知したティ・チャカはアメリカに来てン・ジャリを殺してしまう。

ところがン・ジャリには息子のエリックがおり、すべてを知っているアメリカに残されたエリックはアメリカ軍のSealsに入隊して徹底的にトレーニングを積む。

エリックはワカンダに現れ現在のブラックパンサー、ティ・チャラと国王の座を巡って決闘、エリックが勝利してワカンダの絶対的権力を得たエリックはワカンダの武器を世界中の黒人に輸出して武装させ黒人が支配する世界を作ろうとする。

そこに実は生きていたティ・チャラが再び現れて今度はティ・チャラが勝ちハッピーエンド。

という内容。

感想

正直、ストーリーだけ見ていたらなんでこんななんのひねりもない幼稚な感じすらするストーリーの映画が大ヒットしてるんだ?という所です。

エリックがアフリカに来たあたりから対決してブラックパンサーが負けるけど最後は復活して勝って終わるんだろうなあ、という先の展開が見え見えでした。

ではこれがなぜ黒人層に受けるのか?

ブラックパンサーが黒人層に信奉される理由

理由は2つ、黒人文化がリスペクトされる面があちこちに見られることと悪者のエリックの考えが多くの黒人の持つ理想だということです。

黒人文化のリスペクト

この映画はアフリカの文化をよく理解しており、儀式や服装、BGM で使われる民族的な音楽からヒップホップ音楽などブラックカルチャーをリスペクトしている面が大変よく見れます。

また英語で見ると英語のアフリカなまりなども再現されていて、正直自分には英語にすら聞こえない時もあり、非常に聞き取りにくかったですが黒人層からしたら嬉しい演出でしょう。

悪者エリックが人気の理由

映画の敵役のエリックですが、実は主役のブラックパンサー以上の人気キャラです。

エリックは人類平等ではなく黒人優位の世界を作ろうとします。

このことから黒人優位の考えに共感する黒人層が多いということがよくわかります。

しかし同時にこの考えは黒人の地位をまたもや下げる原因にもなっています。

黒人優位主義思想があるから人種差別はなくならない

現在のアメリカでは黒人にも人権が保障され、差別を受ければ裁判を起こして勝つことも難しくなく、以前のように差別の存在する世界ではなくなってきています。

しかし同時に権利を得た黒人が必要以上に威張り出してしまったというのが現在の一番の問題なのです。
要するに平等と黒人優位を履き違えている人が多すぎるのです。

黒人優位と平等の違いがわからない人たち

近年の黒人たちは何か嫌なことがあるとすぐに「差別された!」などとわめき立てます。

しかし人種に関係なく、生きていれば嫌なことや差別されることはあります。

それらをすべて人種のせいにするというのは幼稚な発想としか言えません。

むしろ黒人が優位に扱われているぐらいで平等だと感じる傾向にあるようです。

これは他の人種からしたら非常に腹立たしい考え方です。

自分たちは昔差別されたんだから今度は優遇しろ!と主張しているわけです。

更に言えば差別されたのは昔の世代であり、今の若い世代は平等になってから生まれているわけです。

言ってみれば昔の世代がレイプされたんだから、我々の世代にはつぐないとしてレイプするための女をよこせ!と言っているのと一緒です。

差別を生む黒人の態度

このような考え方をする黒人が多いことから差別はなくなってきている今でも黒人はちょっと頭が悪いという印象を周りに与えてしまいます。

頭が悪い>常識がない>人の迷惑を悪いと思う常識がない>悪いことをする>黒人は悪い人

という印象を与える悪循環が生まれます。

これが今でも差別的な考えがなくならない理由です。

映画ブラックパンサーは黒人の子供を洗脳している

映画ブラックパンサーの中にはエリックの父親ティ・チャカが黒人優位の世界を夢見ていることを神々しいかのように語るシーンがあります。

これは黒人の子供が見たら憧れてしまうでしょう。

つまり黒人優位の世界を作るべきだ!という洗脳を子供たちに与えかねないということです。

この映画は差別を更に拡大しかねないなあと思いました。

まとめ

このように映画ブラックパンサーにはアメリカの人種問題を炎上させることでヒットしている背景があり、単純すぎるストーリーやかっこつけばかりで逆にダサく感じてしまう演出もありで映画としては良いものとは思えませんでした。

最後はブラックパンサー、ティ・チャラが世界にワカンダの存在を公開して技術を提供し、世界平和のために各国と足並みを揃えると宣言します。

またアメリカの貧困街にビルを買って世界中の黒人をサポートするという演説で終わりますが、一応平等主義が勝ったことにして映画をうまくまとめるというこじつけにしか見えませんでした。

はたしてこの映画が人種問題に程遠い日本ではどの程度流行るものでしょうか?

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